クレームによる主張を介護職は受け止める

介護職がクレームを受けてしまったら、相手の言い分をしっかりと受け止めることが大切です。それには、嫌な顔をすることなく対応することが重要なのです。言い分を積極的に聞き、そして、相手の言い分の客観的事実をつかんでいきます。相手方は、必ずしも事実だけを述べているとは限りません。感情が高ぶってしまいついつい言ってしまったということもあり得るので、冷静に聞き分けていくことが大事です。

その主張が認められるかどうかは、時と場合によっても違ってきます。しかし、これ以上感情を高ぶらせて、さらなるクレームにつながらないようにまずは利用者やその家族の主張に理解を示さなければなりません。

相手の主張を最終的に断ることになったとしても、そのことやその背景に理解を示すことは可能です。そうすることで、聞いてもらったという実感が生まれ、後の判断や説明についても落ち着いて聞いてもらえる可能性が広がります。反対に相手の主張に理解を示すことができないとお互いに主張を繰り返すだけになり、双方が苛立つだけになってしまうので注意が必要です。

そして、相手の言い分をしっかりと聞いた上でその主張が認められるのか、何らかの処置ができるのかを考え、判断し、説明していきます。しかし、クレームを受けてすぐに説明しようとすると、相手が猛然と反論し論争に発展しかねません。そのため、話の内容を引き取って、どうするか考える時間をもらったり、組織で検討する旨を伝えることも必要です。